2007年7月27日金曜日

サン・ラー - ジョイフル・ノイズ

B000ECY5O6サン・ラー ジョイフル・ノイズ
サン・ラ
アップリンク 2006-03-24


古い映像だなあと思ったら1980年。時代は変わる。

music is a spiritual / universal language. 云々というサン・ラーのヴィジョンは、けっこう簡単に整理できてしまうんだと思う。アフロフューチャリズムとしての「エジプト回帰の志向」とかは。

「音の鳴り響き」は、モチーフ、リズム、アンサンブル、モチーフの構成(組み合わせ、連結)等々は、(このドキュメンタリーではモンクや民ガスを超える、と絶賛されてるけど)それほど大したものではない、かなり単純でトラディショナルなジャズではないか、と思う。「音楽学的な分析的アプローチ」をする意味はほとんどないように思う。

だからやっぱり、単純にまとめてしまえる気がするけど、サン・ラーのアフロフューチャリズムを他の何かと比較するくらいしか、僕の視点からサン・ラーに言及する必要性とか必然性はないと思う。
60年代の「集団即興演奏(MEVとかAMM)」とサン・ラーの比較とか。でもこれは、実りある比較になるようで、なかなか不毛な比較にしかならない気もする。欧米圏の毛沢東主義や公民権運動の展開と、(特にアメリカの)「黒人」をめぐる問題圏の比較なので、「音楽(活動)を比較すること」の意味がどの程度あるんだろう?
あるいはSpace Musicとして、ジョージ・クリントン(これもアフロフューチャリズムだけど)とシュトックハウゼンを比較してたあのエッセイは面白かった。

子供たちのためにdisciplineを強調して「自分の周囲」を良くしたいと思うのって、初期のHip Hopと同じだ。

「自分の周囲」を改善するために「遥か彼方の世界(エジプトとか古代世界とか宇宙とか欧米社会とか、そういうの」を理想化するロジック、というのは色々あるなあ、という感想。
あと、生活を共にすることにより「全てが音楽になる」というロジックも色々あるなあ、という感想。そういうのを「音楽全体主義」と呼んでおきたい。もうちょっと練っておきたいアイデア。
音楽じゃなく、joyful noiseらしい。

Sun Ra and his orchestraが、かなり初期からMoogシンセサイザーを使ってる、ってのは、豆知識以外に何か意味あることなのだろうか?
映像に出てきてるのは、Moogじゃなくてハモンドだと思うけど、でも音はシンセサイザーの音っぽい。機材に詳しい誰かが教えてくれないだろうか。
屋外で演奏している時は、明らかにシンセサイザーだけど、どこのなんというものかが分からない。

これもまた30分ほどで飽きてしまったのであった。

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