2007年5月30日水曜日

Philip Brophy - "Epiphanies"

Philip Brophy. 2006. "Epiphanies," The Wire 273 (Nov. 2006): 106.
"truth honesty beauty nature vomit me"

Silence MLで幾つか議論されていたケージ「批判」の文章。これ自体は短文。
「Cage criticism」に関して、いくつかの文章があげられていて、ubu.comにpdfであるCardewの'Stockhausen
serves Imperialism'の中の'John Cage; Ghost or Monster?'へのリンクまで出てきていたけど、Feldmanのケージ「批判?」やカウエルのMusic for Change批判は出てこなかったし、あんまり実りあるスレッドじゃなかった覚えがある。Silence MLは、やっぱり基本的にはケージ信奉者のMLに過ぎないのかもしれない、と思った。

基本的に、「無響室」に基づく音響世界観の「ニュートラル」な性質の(批判というよりも)指摘。
「無響室」という「外側」の「文化的」な世界が排除された場所に基づいて構想される音響世界は、worldly soundsを排除するものだ、それはa-culturalismだ、ケージ、ケージに関する言説には戦後マス・カルチュアの音響文化の変容という自体が欠如している、といった指摘(批判)。
なので、基本的には、Dougの批判と同じ。そこでは音、音楽という概念が「純粋」なものとしてregisterされる云々。この手の見方はもうちょっとポピュラーなものとなって、ケージ信仰みたいなのはなくなって欲しい。

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