2007年3月29日木曜日

小西潤子・仲万美子・志村哲(編)  2007 『音楽文化学のすすめ―いま、ここにある音楽を理解するために』 京都:ナカニシヤ出版。

音楽文化学のすすめ―いま、ここにある音楽を理解するために
ナカニシヤ出版は大学学部生向けの教科書作りに力を入れてるのか?入門書ではないと思う。で、「大学生のレベルは低下する一方」だなあ、と思った。僕のときも言われてたことだけど。年配の大学の先生たちは、どうやってモチヴェーションを維持してんだ?それとも、やっぱり「低下」してる、ってのは幻想か?「教養」は「崩壊」したほうが面白いとは思うけど。

個人的には、若尾裕「ワークショップと参加型音楽活動」(ワークショップ等々のタイプの音楽が先進国の音楽文化を土台から変えつつあるという認識はどうかと思うけど)と小川博司「「癒しの音楽」とは何か」(坂本龍一「energy flow」より前から、今日的な意味での「癒しの音楽」はあった気がする。と思ったら、ちゃんと調べてた。大宅壮一文庫に行ってみたい)が面白かったけど、「音楽文化学」とか「audio cultural studies」とか、何でも良いから、いちいち色んな言葉を増やさないで欲しい。「音楽文化学」という名前をつけるなら、音響テクノロジーや複製メディアの話がほとんどないのは致命的な欠陥だと思う。「音楽とテクノロジー」という名前の下でくくるべきは、コンピュータ音楽じゃないと思う。

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