2007年8月17日金曜日

藤本由紀夫点「関係」@和歌山県立近代美術館

誰かの共作か、杉本知子という人の作品と一緒に展示している作品があった。
《one hundred roundings》(2006)、《one hundred strechings》(2006)、《one hundred pushings》(2006)というものがとても良かったけど、またしても画像がない。
ので、文章で作品記述をする練習。

けっこう丈夫そうな木製の長机の上に、それぞれ別の種類の石が盛られてある三枚の皿がある。
その前に立ってると、石の音のようなものが聞こえてくる。
(藤本由紀夫の作品は、ちょいとした小物がぶつかり合ったり、オルゴールが回転してオルゴール自身が回って机や皿に当たってごとごと音を立てるものが多いので、これもそうだと思って)皿に盛られてある石の中に何か(オルゴールの動く部分)が隠されていて、それが動いて音を立ててるんだろう、と思って、よく耳をすませる。
石はそれぞれが違う音高を発するので、たとえば、音の高さから判断してみる。
見ただけでは分からないので、そのうち触ってみる。
触っても分からないので、積み重ねられた石を崩して探してみて、初めて、どの皿の中にも何も隠されていないことを発見する。
そして初めて、机の下に何かが設置されていて、それが音を再生していることに気付く。
机の下を除くと、ONKYOのアンプが隠されていた。

最初から机から音が再生されていることに気付く人もいるのかもしれないけど、僕は全く気付かなかった。
なので、これは、「耳をきっかけに音源を探す」プロセスをもたらすのが面白かった。
のだけど、画像が見つからないし、これは画像を見せて(音を再生したとしても)、その面白さは分からない気がする。
その机の前に立って、耳の「錯覚」を経験しないと。

実体験しないと分からない音を用いた作品、ってのをけっこう作るのが面白いのかも、と思った。

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